「近代美術館葉山館」でシベリア・シリーズを観る

毎週日曜日、「NHK日曜美術館」を観ながらブランチする。

コロナ禍、私の心休まるひとときです。

今日は、前から観たかった絵画の特集。

なんと、葉山で開催されています。

急いで事前予約をして、「神奈川県立近代美術館葉山館」に向かいました。

電車・バスでは、JR久里浜線逗子駅、京浜急行線葉山・逗子駅から、逗11、逗12(海岸回り)に乗車、「三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前」下車、目の前です。

駐車場もあります。

企画展利用、レストラン・ミュージアムショップで2,000円以上利用の場合、1時間無料(併用で最大2時間)となります。

企画展「生誕110年 香月泰男展」です

生誕110年の旗が、はためいています。

企画展は、一般1,000円、20歳未満と学生850円、高校生100円、中学生以下は無料です。

コレクション展「内なる風景」も併せて観覧できます。

現在、オンラインによる事前予約制となっています。

トップページから「葉山館 入場日時予約のページへ」に入りましょう。

時間が4時間ごとに区切ってあるので、お好きな時間をポチっと選びます。

予約した時間内に入場、滞在時間の制限はありません。

ゆったりと観覧できますよ。

さあ、エントランスへと向かいましょう

私は、2003年建設以来、この建物の大ファンです。

真っ白で近代的。

なのに、外の自然と建物内がやさしく繋がっている感じなのです。

建設時、学芸員さんたちの意見を生かし、自然との融合を目指したのだとか。

入口の長いアプローチを進むと、ワクワク感が高まっていきます。

香月泰男は、どんな人?

香月泰男は、シベリア抑留経験を題材にした「シベリア・シリーズ」を描きました。

このシリーズで有名になったそうですが。

今回の企画展では、「シベリア・シリーズ」だけでなく、学生時代から最晩年までの画業全容が楽しめます。

美大生の頃は、ピカソに傾倒したそう。

キュービズムっぽい絵画は、ユーモラスな感じ。

また、明るい色彩の数々も素敵でした。

私は、「兎」(1939年)という作品に惚れ込み、絵葉書を大量購入してしまいました。

目的の1枚がありました!

「北へ西へ To the North、to the west」(1959年)と出会うことができました。

昔、舞鶴引揚記念館で複製を観て、強く心を打たれたのです。

シベリアへ輸送される貨車の中からこちらを覗く顔・顔・顔…。

不安と絶望の表情が、美しい構図の中に描かれています。

「シベリア・シリーズ」全57枚中の1枚だったのですね。

原画をじっくり堪能することができ、至福の時間でした。

チケットには、「シベリア・シリーズ」の「〈私の〉地球 “My”Earth」(1968年)が描かれています。

中央に故郷の三隈、周囲の黒い中にシベリア、ガダルカナルなど戦地が。

上部の青色が抜けるようにきれいです。

地球は、すべて包み込んでそれでも青いのね。

この作品も、ジーンと心に沁みました。

どの作品も闇がこちらに迫ってきます。

撮影禁止だったので、みなさんもどうぞ美術館で鑑賞してみてください。

図録もすばらしい見ごたえです

ギャラリーショップには、関連書籍やグッズがいろいろ並んでいます。

展覧会の分厚い図録を買い求めました。

図録表紙「公園雪 Snowy Park」(1971年)は、真っ白な画面です。

誰もいない公園に積もった雪を踏みしめた、幼き日を思い出しました。

自宅で、もう一度ゆっくり楽しみます。

中庭の彫刻と目が合いました

周辺には遊歩道がめぐっていて、彫刻が点在しています。

中庭の真ん中にも2人組の彫刻。

見ているだけでほっこりします。

イサム・ノグチ作の「こけし」です。

レストラン「オランジュ ブルー」もおすすめです

館内に併設されているレストラン「オランジュ ブルー」は、一色海岸とその先に富士山を望む抜群のロケーション。

絵画を堪能した後は、こちらでひと休みしましょう。

今日は満席。

レストランだけの利用もできるので、富士山が見えそうなときにまた来ます。

神奈川県立近代美術館葉山館
住所:神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
アクセス:JR久里浜線逗子駅、京浜急行線葉山・逗子駅から、逗11、逗12(海岸回り)に乗
     車、「三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前」下車
電話番号:046-875-2800
営業時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
定休日:月曜日(祝祭日を除く)と展示替期間は休館
   

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。