鶴岡八幡宮から海側へ約1.8km伸びる参道、「若宮大路(わかみやおおじ)」。
かつて源頼朝公が妻の政子の安産祈願のため、参道を産道になぞらえて、由比ガ浜から鶴岡八幡宮へ通じる参道を造りました。
若宮大路は約900年もの間、代わる代わる多くの人たちが手入れし続けてきた、鎌倉の象徴的な大通りです。
鎌倉駅から由比ガ浜へは、歩いて15分ちょっとかかります。
その道中、「ちょっと休憩していこう」と、腰をかけたくなるのがこちらの「若宮大路公園」。
見どころは間近で観られる6本の桜の木と、背高のっぽの松の木
春は園内に6本植えられた桜がいっぱいに咲いて、ピンク一色に染まるのです。
大人も子どもも、ついつい立ち止まって眺めてしまうほど…キレイ…!
ほかの公園と一味ちがうポイントは、桜の花を大人の目線の高さで鑑賞できること!
こんなに近くで写真を撮れるのはうれしい。
レジャーシートで床に座っても、桜に囲まれているような気持ちになります。
さて、今日は公園奥にあるベンチでお昼ごはんを食べにきました♪
途中のコンビニで買ったサンドイッチをぱくり。
桜の花吹雪がふわふわと舞う中での昼食は贅沢そのもの。
ベンチを見上げると、そこには背の高い松の木が2本。
松の木は、鎌倉の随所で観ることができます。
戦前は若宮大路一帯に松の木が茂っていたんだとか。
ここまで育つのに何年かかったんだろう?
調べてみても答えは分かりませんでした(笑)。
子連れにはうれしい、ちょっとした遊具と、思いっきりかけっこもできちゃう
ちなみに、園内にはちょっとした遊具があります。
鎌倉駅付近に遊具のある公園は少ないので、子連れにはうれしいポイント。
植栽と生垣でぐるっと公園を囲われているので、お子さんが思いっきり走り回っても安心ですね。
敷地はそこまで広くないですが、小さなお子さんならボールで遊んでも大丈夫そうです。
ひと休みしたら、公園すぐ近くの「一の鳥居」に注目してみてはいかが?
公園を出てすぐ右手に見えるのは、海に一番近い、石造りの「一の鳥居(いちのとりい)」。
若宮大路には、全部で3つの鳥居があるのをご存知ですか?
一の鳥居には「寛文八年 御再興」と彫られていて、1668年に建てられたことが分かります。
もっとじっくりと観察してみると、柱には大きなひび割れが…。
碑文によると、これは1923年の関東大震災で倒壊したときの跡なんだとか。
二の鳥居や三の鳥居は修復がむずかしくコンクリート製の鳥居に造り替えられましたが、約300年前からの石造り工法で再建されたのは、こちらの「一の鳥居」だけだそうです。
さらに、この「一の鳥居」にはもうひとつ、興味深い小話がありました!
それは…
現在の「一の鳥居」はかつて、北側・鶴岡八幡宮寄りに存在したかもしれない、という説があること!
一の鳥居は別名「浜の大鳥居」と呼ばれ、かつては海を間近に見渡す大鳥居だったという言い伝えがあります。
現在の石造りの鳥居が建てられるもっと前に、木造りの時代があり、その柱跡が今から30年ほど前に発見されたというのです!
約30年前に発見された木造りの柱跡は、このような形で若宮大路沿いに印として残されています。
じつはみなさんが鎌倉駅から由比ガ浜へ歩いてくる道のどこかにひっそりと隠れています♪
見つかりにくい場所にありますから、宝探しみたいに鎌倉駅から若宮大路を観察しながら、海へ遊びに行くのも面白いかもしれません◎
まずは「浜の大鳥居跡」を見つけて、「一の鳥居」でゴールしたら、「若宮大路公園」でゆっくり休憩してみるのはいかがでしょう?
由比ガ浜まであとすこしですよ!
若宮大路公園
住所:神奈川県鎌倉市由比ガ浜2-13-8
アクセス:JR横須賀線「鎌倉駅」から徒歩10分、江ノ島電鉄「和田塚駅」から徒歩5分