実は日本三大天神の1つ?鎌倉「荏柄天神社」で受験生は鉛筆を買う

オミクロン株の第6波を迎え、落ち着かない日々。特に受験生や受験生を子に持つ人は無事、乗り越えてくれることを祈りつつ過ごしているのではないでしょうか。

今も昔も最後は神頼み、ではないけれどこの時期、参拝者でにぎわうのが「荏柄天神社」です。

鎌倉に越して今年で20年になりますが、この土地にくるまで知らなかった穴場ともいえる神社でもあります。

今回は地元で評判の神社を紹介します。

地元の受験生はみんな詣でる?人気の天神様

荏柄天神社は八幡宮から源頼朝の墓の近くにある天神様で、その創建は1104年、鎌倉幕府が誕生するおよそ100年も前のこと。

その年、天から菅原道真公の絵が降りてきて、その絵を祀ったのが始まりと言われています。菅原道真は現れる時には雷雨をともなうとして知られ、天神という尊称がつけられたそう。

そのため、学問に秀でた菅原道真にあやかろうと受験生が訪れています。

三古天神社として知られる名社

その歴史から荏柄天神社は、福岡圏にある太宰府天満宮、京都府にある北野天満宮と並んで三古天神社の1つと言われています。

また、日本三大天神の1つと記載されていることも。しかし、三大天神の方は、諸説あり他の天神社や天満宮も場所によってそう名乗っているので、公式ホームページにもその説明はありません。

とはいっても、三古天神社は間違いないようです。

境内には菅原道真が愛したといわれる梅の花もあり、神紋も梅となっています。また、樹齢900年といわれている大銀杏もあり、八幡宮の大銀杏の次に長い樹齢とされています。

また、ここには絵筆塚もあり、多くの漫画家が描かれたカッパのレリーフも。荏柄の読みが「絵柄」に通ずるとして、カッパの絵の漫画で有名な清水崑さんの絵筆を供養するために建てたものに、他の漫画家さんたちもその気持ちにならい、描いたといわれています。

その中にはおなじみの「ドラえもん」や「鉄腕アトム」のレリーフもあり、ついついどんな漫画家さんの絵があるのか探すのも楽しみの1つ。

この絵筆供養が1年の初めの神事として毎年1月25日に初天神祭と一緒に行われています。

八幡宮に比べて小さな神社ですが凛としたたたずまいが、心地よく清々しい気持ちになります。

受験生が買い求める人気の鉛筆

境内の授与所には、他の神社やお寺と同じく御守りや御札、絵馬などが並びますが、ほとんどの受験生が購入するといってもいいのが鉛筆です。

受験会場に持って行って、この鉛筆でマークシートを塗りつぶす。それが地元の受験生の定番となっています。

鉛筆は3本入りで300円、1ダースで1,000円のものもあります。以前、購入した時は赤・緑・黄色の3本でしたが、久しぶりに今年購入してみると全部、白の鉛筆になっていました。

けれど、この色の方が受験会場に持っていくには使いやすそうですね。また、鉛筆もHBとBから選べます。

また、たくさんかけられた絵馬には言葉は違えど「合格しますように」など、合格祈願がズラリと並んでいました。合格した暁に奉納する御礼絵馬もあるので、こちらもお忘れなく。

せひ、詣でてみて下さいね。

荏柄天神社
住所:神奈川県鎌倉市二階堂74
アクセス:JR横須賀線・江ノ電鎌倉駅から徒歩22分
TEL:0467-25-1772
参拝時間:8:30~16:30 ※お正月初頭は時間を延長して対応

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。