鎌倉と逗子を結ぶ道、国指定史跡『名越切通』と『まんだら堂やぐら群』

鎌倉時代、鎌倉から三浦半島へ抜ける道として『名越切通(なごえきりどおし)』が開通し、道の途中には納骨・供養を目的としたやぐら群がつくられました。

逗子市内には、“やぐら”がいくつか存在するのですが、この名越切通にあるやぐら群は『まんだら堂やぐら群』と言われ、規模の大きなものです。

今回は『まんだら堂やぐら群』を見学しに、『名越切通』へ行ってきました。

『名越切通』は鎌倉からの主要路

写真は第二切通。

鎌倉は海に面している上、三方を山に囲まれています。そのため、鎌倉に入るには細い尾根をたどって行くか、海沿い崖下の危険な道を通るしかなく、そのために整備したのが、この切通ではないかと言われます。

こちらが第一切通。

名越切通の中で、一番狭いところです。

この狭さは、敵の侵入を防ぐ目的と言われていましたが、発掘調査を行ったところ、当時の道幅は今見えている地面よりもっと広かったことが分かったのだとか。

江戸時代まで使われていた路面に、地震などによって堆積土が幾重にも重なっており、その途中では拡幅工事を行おうとした跡がみられたそうです。

道にも歴史があって、面白いですね。

“やぐら”とは・・・

鎌倉時代中期から室町時代にかけてつくられた、横穴式の墓・供養堂を言うそうです。

以前ご紹介した『池子の森自然公園』にも小さなやぐらがあったのを思い出しました。

また『神武寺』近くにも『こんぴら山やぐら群』があり、逗子市内にはいくつか“やぐら”が存在しています。

逗子は鎌倉のとなりと言うだけあって、歴史深い街なのだと改めて感じさせてくれます。

そんな“やぐら”の中でも、圧倒的な規模を誇るのが『まんだら堂やぐら群』です。

入口を入ると、この光景!なかなかの迫力!

近づいてみると、やぐらの中には五輪塔がたくさん並んでいるのが分かります。

亡くなられた方それぞれに、建てられたのでしょうか。

このやぐら群に眠る人は、僧侶、武士、商人ではないかと言われていますが、誰が眠っているかは、ハッキリと分かっていないようです。

展望広場からの景色

入口にはボランティアのガイドさんがいて、「展望広場からの景色もぜひ見ていってください」と案内いただいたので、登ってみました。

横穴のひとつひとつが分かります。

これを人力で掘っていったとは、すごいですね。

当時の人たちの、亡くなられた方への想いを感じます。

『まんだら堂やぐら群』は、期間限定公開!

実は、『まんだら堂やぐら群』は保全のため、一般公開が期間限定となっています。

令和2年度は、10月下旬から12月中旬までで、筆者が訪れたのは最終日前日の駆け込み見学でした。

残念ながら今年度の見学は終了ですが、例年春・秋の年2回の公開となっているようなので、来年度は春公開があるかもしれません。

春の『まんだら堂やぐら群』はどんな景色なのでしょう。気になります。

『まんだら堂やぐら群』へのアクセス

JR横須賀線逗子駅か京急線逗子・葉山駅より「亀が岡団地循環」バスで「緑ヶ丘入口」で下車すると…

このような案内(日付が違うのですが、どうやら最新のものがはがれている様子)があり、それに沿って行きます。

この階段を上り…

こんな階段を上ったりします。

ハイキングとまでは言いませんが、ちょっとキツいかもしれません。

「階段はちょっと…」と言う方は、「緑ヶ丘入口」バス停を過ぎて5つめの「亀が岡団地北」バス停で下車すれば、ゆるやかな勾配の道で、第一切通経由で『まんだら堂やぐら群』入り口下の階段に到着します。

ただこの階段だけは、がんばって上ってください!

鎌倉時代という、遠いむかしの教科書でしか知らなかった時代の人々の生活を、のぞき見したような気分になった、今回の散策。

期間限定の公開にして後世に引き継いでいく、大切な史跡でした。

まんだら堂やぐら群
所在地:逗子市小坪7丁目 国史跡名越切通内
アクセス:JR逗子駅・京急線逗子・葉山駅 亀が岡団地循環バス「緑ヶ丘入口」下車 徒歩8分、「亀が岡団地北」下車 徒歩5分
公開期間:春期・秋期(公開日程については、逗子市のホームページをご覧ください)、入場無料