年明けから「鎌倉殿の13人」もスタート。萩でも知られる宝戒寺

2021年も残すところ、あとわずか。Withコロナと言われた今年は、過ごし方、働き方、そして人との距離感もマスクと共に新たな様式が定着した年だったように思えます。

鎌倉も観光に来る人が減り、静かな雰囲気でしたがここ数ヶ月感染者数の激減に伴い、週末はたくさんの人でにぎわいを取り戻しつつあります。

そんな中、鎌倉市民である私も楽しみにしているのが来年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。
源頼朝亡き後、13人の合議制を用いた鎌倉幕府のシステムのお話で、2代目の源頼家が何でもかんでも、直訴してくるいろんな人の話を直接聞くのではなく、その間に13人の宿老(重臣)が吟味して、どうするか決める、といったもの。

数々の映画のロケ地としても使われる鎌倉ですが、やっぱりワクワクしますよね。

今回はその最後となる鎌倉幕府滅亡後にその北条氏の霊を弔うために建立された「宝戒寺」(ほうかいじ)をご紹介します。

八幡宮のすぐそばにある「宝戒寺」

宝戒寺のある場所は、鶴岡八幡宮を出て、若宮大路を目の前にして左、「鎌倉宮」(かまくらぐう)へ向かう道へ進み、最初の曲がり角にあります。

ここはもともと、北条義時のお屋敷があった場所。北条義時といえば、「鎌倉殿の13人」に登場するメインキャラの1人で、源頼朝の奥さんである北条政子の弟です。

宝戒寺はこの北条義時の子孫である北条高時をはじめとする870名もの人が、新田義貞軍に攻められ自害した霊を慰めるために、後に後醍醐天皇がこの屋敷跡に建立したもの。今年で建立されて686年のお寺です。

こう聞くとなんだか悲しいような寂しいような気持ちにもなりますが、宝戒寺は鎌倉七福神の毘沙門天様もおり、ご本尊は地蔵菩薩様で鎌倉二十四地蔵尊の第一番。

このお地蔵様は、子育て経読み延命地蔵様で、延命地蔵は子どもの寿命を延ばすと言う意味があり、安産祈願や初参り、七五三で訪れる人も多くいます。

実際に足を運んでみると、温かみを感じるお寺です。

萩の寺としても有名

また、宝戒寺は「萩の寺」としても有名な場所。秋になれば、白萩の花がとてもきれいなので写真を撮る人が多く訪れています。

確かに細かな白萩が咲き乱れるところで撮るポートレートはフォトジェニック。

小町通りでも着物を着て、観光を楽しんでいる観光客の人を見かけますが、お花と一緒に、古都ならではの思い出になりそうな写真が撮れそうですね。

また春には、桜やツツジから冬の椿まで、1年中いろんな花が咲くのでいつ訪れても目を楽しませてくれるのも人気の理由です。

いつでも気軽に写経ができる

その他、やってみたいお寺での過ごし方として、座禅と並んでおススメなのが写経。
鎌倉には写経ができるお寺がいくつかありますが、宝戒寺なら、年末年始以外、毎日できるので、思い立ったら、ふらりと立ち寄って写経をすることができます。

歴史を感じるお寺で、季節の花を眺めながら心静かに自分と向き合うのって、贅沢な時間だと思いませんか?

歴史を身近に感じながら、海にも山にも恵まれた鎌倉ならではスローライフ。帰りに寄り道しながら、新しいお店を見つけて、おいしいものを食べて帰るのもおススメですよ。

宝戒寺
住所:神奈川県鎌倉市小町3-5-22
アクセス:JR横須賀線・江ノ電鎌倉駅より徒歩13分
TEL:0467-22-5512
参拝時間:4月〜9月9:30~16:30 10月〜3月9:30~16:00
拝観料:大人(高校生以上)300円、中学生200円、小学生100円
写経体験
時間:10:00~15:00
志納金:1000円

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。