行動制限が解除され、鎌倉駅周辺は観光客でいっぱいです。
そんな鎌倉駅の近くに、誰も知らない秘密基地のような公園があるのです。
今回は、知らない人はたどり着けない小さな公園、「こめ町児童遊園」をご紹介します。
秘密基地のような公園への行き方
鎌倉駅東口を出て、手芸店「SWANY(スワニー)」を目指して歩きます。
スワニーを通り過ぎると、オーガニックショップ「ナチュラルサポート」が見えてきます。
ナチュラルサポートの、道を挟んだ向かい側に、うっかり見過ごしてしまいそうな細い路地があるのです。
その路地を入ると、それまでのにぎわいが嘘のように、急に静かになります。
どこまでも続いていくかのような路地を、まっすぐどんどん進んでいきます。
子どもの頃、親に内緒で探検をしたようなワクワク感を思い出しました。
路地の突き当りには、金網の扉があります。
この扉を開けると、「こめ町児童遊園」に到着です。
扉の向こう側に行くと…年季の入った、小さな遊具たちが出迎えてくれました。
年季が入っているとはいえ、石でできた頑丈な作りの動物たち。まだまだ安心して使えそう。
私も安心して腰掛けました。
滑り台の方は、新しいデザインのようですね。ちゃんと管理が行き届いているのを感じます。
マイナスイオンいっぱいの心地よさ
この場所は、普通の公園よりもずっと静かでさわやか。なんだかマイナスイオンを浴びているような気持ちになります。
というのも、すぐ隣に川が流れているからなのです。
川辺には、たくさんの緑が自然のままに生い茂っています。
公園の金網にも、多くの緑がからまっていました。
鎌倉は海が近いので、風が強い日がよくあります。
この日もやや風が強く、木の葉のサヤサヤとそよぐ音が聞こえました。
遊具の上には巨大な木が生い茂り、涼しい木陰を作ってくれています。
これからの暑い季節にうれしいですね。
木の下に立ち見上げると、木の葉の間から美しい木漏れ日が。
ところどころにアジサイの木も見られます。
私が訪れた時はまだ咲き始めでしたが、6月いっぱいにかけて見ごろを迎えます。
静寂の中、耳を澄ませてみると…
耳を澄ませると、ときどき近くを走る電車の音が聞こえます。
電車の音なのにうるさくなく、なんだか静かでおもむきを感じる聞こえ方です。
駅や商店街が近いのに、この場所は本当に静か。
聞こえるのは、風にそよぐ木の葉の音と、静かな電車の音。
自然と深呼吸がしたくなるような空気感です。気持ちいい。
ほとんど人が来ない公園なので、この空間を独占できます。
しばらく一人で深呼吸をしながら、この贅沢な空間を味わい続けました。
さて、リフレッシュできたし、そろそろ帰ります。
出入口の金網の扉を閉め、ふと見ると、その横には開園時間が書かれた札がありました。
こちらもかなり年季が入っていて、少し読みづらいですが「午前9時~午後5時」と書いてあります。
こめ町児童遊園は、昭和後期に作られたものだそうです。
今もひっそりと残っていてくれてうれしい。
訪れてみれば、きっと自分だけの秘密基地を見つけたような気分になりますよ。
鎌倉散策の合間に、ほっと一息つきに、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
こめ町児童遊園
住所:神奈川県鎌倉市大町1-1033-3
アクセス:JR横須賀線・湘南新宿ライン「鎌倉駅」東口から徒歩5分
開園時間:9:00-17:00