川端康成、夏目漱石、芥川龍之介に与謝野晶子。
鎌倉にゆかりのある文学者を数えると、実は300人以上いるのだそうです。
以前、別のお仕事で鎌倉を取材していて立ち寄った古民家カフェも、
確か作家・大佛次郎さんが“もてなしの家”として所有していたものでした。
(このカフェは、残念ながら少し前に閉店してしまったのですが……)
というわけで、本日はそんな鎌倉ゆかりの文士たちの姿を追って、
長谷にある、鎌倉文学館に足を運んでみました。
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とても有名な建物ですので、きっとご存じの方も多いと思いますが、
僭越ながらあえて鎌倉文学館について
私めがサクッとペロッとご説明させていただくと、
ここはもともと、加賀百万石の藩主として知られる
前田利家の系譜、旧前田侯爵家の別邸。
明治23年頃に第15代当主がこの地を入手して、
和風建築の館を建てたのがはじまりです。
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当時ここは「涛(なみ)」を「聴く」山荘ということで
「聴涛(ちょうとう)山荘」と命名されましたが、
明治43年、他の家から出た火災に巻き込まれて焼失。洋館を再建します。
その後も、大正12年の関東大震災で倒壊しましたが再び建て直され、
新しく建った邸宅は、鎌倉時代、ここに長楽寺があったことから
「長楽山荘」と名づけられ、第16代当主の頃に改築。現在の姿になりました。
あの名作の生原稿や初版本など、貴重なオタカラが見学できる!
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第二次世界大戦後は、デンマーク公使や佐藤栄作元首相がここを借り、
別荘として使用していたこともあるこのお屋敷。
私のような平々凡々、一般ピープルがズカズカと上がっていいのか、
少々不安ではありますが……「し、失礼いたします〜」と、
小さな声でご挨拶して館内へ。
これまで様々な苦難を乗り越えてきたこちらの建物の中には、
同じく各時代を彩ってきた多くの作家たちの生原稿や初版本、愛用品に
直筆の手紙などが大切に展示されているわけですが、これら展示品だけでなく
この洋館そのものが実は歴史的な展示物でもある、というわけなんですね〜。
ちなみに、当然のことながら館内は撮影禁止。
歴史に名を刻んだ文学者たちのアレコレに触れ合いたい方は、
ぜひご自分の目で確かめにいらしてくださいね!
鎌倉文学館のもう一つの魅力。それが庭園に咲くバラ!
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館内は撮影NGでも、意外と撮影ポイントも多い鎌倉文学館。
館に向かうまでの道のりにある石造りのトンネルも、
物語に出てきそうな重厚な玄関も、おしゃれなステンドグラスの窓も、
とにかくすべてが凛々しくて美しいため、私が訪れた日も、
文学好きな人々がこぞって記念写真を撮っていらっしゃいました。
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でもでも、鎌倉文学館撮影のベストスポットといえばココ!
広々としたお庭に咲くあらゆる品種のバラ、やっぱりこれですよね〜。
今の時期は秋バラの最後の季節で、かろうじてちらほら咲いていましたが、
見頃もそろそろ終わり……。
文学は春夏秋冬いつでも楽しめますが、
バラがお目当ての方は、また次のシーズンにいらしてみてくださいね!
常設展の他、特別展示などもひっそり行われている鎌倉文学館。
(この時期は、川端康成の展示をやっていました!)
しっとりのんびり大人な鎌倉タイムを堪能したい方は、
ぜひこちらもコースに加えてみてはいかがでしょうか?
賑わう街ではしゃぐ観光も楽しいと思いますが、
こんな穏やかなときが流れる鎌倉も、なかなか乙なものですよ。
鎌倉文学館
住所:神奈川県鎌倉市長谷1-5-3
電話:0467-23-3911
開館時間:9:00〜16:30(入館は16:00まで)※2021年3月以降は未定。
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)、年末年始(12月29日~1月3日)、展示替期間、特別整理期間など
アクセス:江ノ島電鉄 由比ヶ浜駅より徒歩7分、長谷駅より徒歩10分