「そうだ、美術館に行こう!」
週末が始まったばかりの土曜日、用事も済ませたので、美術館まで足を運んでみることにしました。
鎌倉は美術館のイメージが無かったので、移住して初めて近代美術館の存在を知りました。
週末でも静かに落ち着いて鑑賞できたので、みなさんにも足を運んでほしいと思い、ご紹介します。
では、ダウンを着て、手袋をして、いざ!美術館へ!
山と住宅地の中に突如現れる、神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
週末の鎌倉は、いつも通り観光客でにぎわっていました。特に、鶴丘八幡宮から北鎌倉に繋がる道は、なかなか進みません。ノロノロと歩き、分かれ道で小町通りに入っていく人たちを横目に、私は北鎌倉方面へ歩きます。
先ほどの混雑とは打って変わって、歩道はガラリと人がいなくなりました。
少し歩くと、「神奈川県立近代美術館 鎌倉別館まで70メートル」という看板を発見!
ワクワクする気持ちを抑えながら、歩きます。
現在展示中の「美しい本ー湯川書房の書物と版画」の案内が出てきました。
1月21日から始まった展示会で、会期は4月16日までです。
到着しました。山と住宅地に見事に馴染んでいる近代的な建物です。
神奈川県立近代美術館は、1951年に日本で最初の公立近代美術館として、鶴丘八幡宮境内に開館しました。その後、鎌倉別館と葉山館が開館し、建物の老朽化などの問題によって、鶴丘八幡宮境内の鎌倉館は閉館したそうです。
鎌倉別館のコレクションとしては、岸田劉生や、アンリ・マティス、そしてピカソの陶器も所蔵されているそうです。
チケットは、一般250円、20歳未満と学生は150円、65歳以上と高校生は100円です。
更に、「近代美術館葉山館」「金沢文庫」「神奈川県立歴史博物館」「神奈川県立生命の星・地球博物館」の半年以内の半券を持っている場合は、鑑賞料が割引されるそうです。
日にちを分けて、美術館巡りをするのも楽しそうですね。
石造りの美しい館内と美しい古書たち
石造りの館内を歩き、2階に上がると、展示室が見えてきます。
今回は、「美しい本ー湯川書房の書物と版画」の展示を見ていきます。
展示室内は、程よい静けさと暗さで、美術館独特の厳かな雰囲気に包まれます。
展示物は写真NGだったので、残念ながらお見せできませんが、美しい装いの多くの本が展示されていました。
湯川書房は、装幀や製本にこだわっていたそうで、説明ボードに書かれていた「文学にふさわしい装いをさせたい」という言葉の通り、表紙を見るだけでワクワクしてしまう本がたくさんありました。
特に印象に残った本は、小川国夫さんの「心臓」という本です。
ワインレッド色のベルベットの表紙に金色の文字で「心臓」とあり、とても高貴な印象を受けました。
展示室には、大人だけではなく、学生や子ども、海外の観光客もいて、みんなが思い思いの感想を伝え合いながら鑑賞している様子が、微笑ましい眺めでした。
一通り見終わったので、ミュージアムショップへ行きました。石造りの階段を降り、入口に戻ってくると、小さなミュージアムショップがあります。
ポストカードや、図録、関連図書などが売っていました。
「さて、ミュージアムカフェでお茶でもして帰ろう」と思い、受付のスタッフさんにカフェの場所を尋ねたところ、「現在休業中で、再開の目途が立っていないんです」とのことでした。
楽しみにしていたので、ショック…!しかし、気を取り直して、中庭へ移動します!
自由に鑑賞できる中庭の彫刻
中庭は、チケットが無くても入れます。
中庭には、現代彫刻が展示されています。
カフェが開いていた頃は、野外展示してある中庭の現代彫刻と、緑を眺めながらティータイムができたそうです。想像するだけでステキですよね。
カフェが再開したら、また訪れたいと思います。
今回紹介した、神奈川県立近代美術館鎌倉別館は、1年に数回企画展をしているので、四季の移ろいと共に楽しむことができます。
芸術に触れることで、新しい視野に気付いたり、悩みごとを違う視点から見ることができたりと、さまざまな収穫があるので、美術館が好きです。
今度は、葉山館にも行ってみようと思います。
いつもと違う休日を送ることができるので、みなさんもぜひ、足を運んでみてください。
神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1
アクセス:JR横須賀線・江ノ島電鉄線鎌倉駅徒歩15分
江ノ電バス(大船駅・上大岡駅・本郷台駅行きのいずれか)八幡宮裏下車徒歩2分
電話番号:0467-22-5000
営業時間:9:30~17:00(入場は16:30分まで)
定休日:月曜日(ただし祝日および振替休日の場合は開館)
展示替期間(12月29日~1月3日)