わが家のワンちゃんが病気になったこともあって、以前から気になっていた「癌封じ」で有名な上行寺(じょうぎょうじ)へ足を運んでみました。
手書きの看板が独特な雰囲気
鎌倉駅から逗子方面に歩いて12分。
大町に位置する上行寺は、日蓮宗の寺院です。
道路からも見える「癌封じ」「身代わり鬼子母神」「悪病封じ」など、手書きの文字の効果でしょうか。
周囲のお寺とは異なり、質素で独特な雰囲気を持っています。
上行寺には瘡守稲荷(かさもりいなり)と身代わり鬼子母神(きしぼじん)が祀られており、癌封じのほかにも、「交通・厄除け・病気・苦悩」といった目的で祈祷を受けられます。
観光目的ではないためか、他のお寺に比べて、お参りにいらっしゃる方は少ない印象です。
手書きの文字からパワーを感じます。
「浄財は強制ではありません」と、こちらも手書きで書かれていました。
「お気軽にお入りください」との言葉に、おそるおそる(?)中に入ってみました。
住職さんの手厚いおもてなし
足を踏み入れると、ほかのお寺の厳かな雰囲気とは異なります。
座布団や椅子が置いてあり、いたるところに手書きの言葉がありました。
「左の身代わり鬼子母神さまにも是非お参りください」
「お経中でも気軽にどうぞ」
「このうらご自由にお線香あげられます」
「お札守りは受けてから1年間で新しくされるとよろしいです」
など、住職さんが不在の場合でも困らないよう、配慮されています。
実際、どなたもいらっしゃらなかったのですが、手書きの案内のおかげでワンちゃん用のお守りも無事に購入できました。
患部をさするとご利益が?「薬王経石」
お守りケースの左手に、「薬王経石(やくおうきょうせき)」と書いてある石が4つ置いてあります。
この石で患部をさするとご利益があるといわれています。
住職さんが山梨県にある「七面山」へ1382回も登詣されたとのこと。
一番大きな石をにぎってみたところ、不思議と手のひらにスッと馴染む感じがしました。
持っているだけでも心が穏やかになりそうです。
左手には千手観音像が祀られています。
こちらにも手書きで「自分家族や先祖のために罪を消して功徳(供養)を積みましょう」とありました。
ひとつひとつ、心に沁みるお言葉です。
大町周辺のお寺は日蓮宗が多いため、上行寺にも鬼子母神が祀られています。
上行寺の鬼子母神は、おだやかなお顔。
境内には、瘡守稲荷や水子供養の像もあります。
本堂の蘭間や梁には、熊本藩の大名「細川氏」による竜の彫刻が施されていました。
癌封じ以外にもさまざまなご利益が期待できるお寺
お参りから帰る際、ふと見上げると山門に「防災の龍」の彫物。
左甚五郎は、江戸時代初期の有名な彫刻職人で、日光東照宮や出雲大社などにも作品が残っているようです。
この手書きの案内がなければ、なにも知らずに帰ってしまいますね。
こんなところにも、住職さんの思いやりを感じとれました。
「眼病封じ」
「成人病」
「認知症」
さまざまな病気にご利益が期待できる上行寺。
にぎやかな観光地のお寺とは雰囲気は異なりますが、心を鎮めに足を運んでみてはいかがでしょうか。
上行寺
住所:神奈川県鎌倉市大町2-8-17
アクセス:アクセス:JR横須賀線、湘南新宿ライン、江ノ島電鉄「鎌倉駅」から徒歩12分
「鎌倉駅」から「緑ヶ丘」行きバス「名越」下車徒歩1分