葉山「山口蓬春記念館」の素晴らしい作品と日本庭園を鑑賞!

今回ご紹介するのは、葉山町一色にある「山口蓬春記念館」です。
神奈川県立近代美術館・葉山館のすぐ近くにある素晴らしい美術館にうかがってきました。
日本画家・山口蓬春氏が晩年を過ごした旧邸宅を美術館とし、魅力ある作品と四季を感じられる日本庭園が鑑賞できます。

場所はJR横須賀線「逗子駅」から京急バスで「三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前」まで約20分。
バス降車後、通り沿いに山口蓬春記念館の看板があります。小道を上っていくと、徒歩約2分で着きます。

「山口蓬春記念館」の文字がガラスに刻まれている正門から入ります。
入口から記念館までは少し階段があり、葉山の自然豊かな庭園を鑑賞することができます。

葉山の山口蓬春記念館とは?

こちらの記念館には、日本画家・山口蓬春氏(1893-1971)が昭和23年(1948)から亡くなるまでの約23年間を過ごした旧邸宅に、蓬春氏の作品や長年にわたり収集したコレクションを展示しています。
記念館に入ると正面に山口蓬春氏の写真が掛けてあります。

入場料は一般600円、高校生以下は無料となります。
パンフレットの絵がすてきです♪

各展示室には蓬春氏の作品が展示されています。
個人的には、左側の紅白の花が咲いている作品「白蓮木蓮」が好きです。

蓬春氏の作品や収集したコレクションをじっくりご覧いただけます。

伝統的な技法を基にして、さまざまな芸術を吸収した「蓬春モダニズム」と形容される「新日本画」の作品は見応えがあります。
日本画をはじめ、素描や模写なども展示されています。

山口蓬春氏が作品を生み出した画室

蓬春氏の画室は全面ガラスで光が射しこんでいます。
窓の外の木々がキャンバスに描いた絵画に見えますね。

蓬春氏と強い結びつきのある建築家・吉田五十八氏(1894-1974)が、画室をはじめとした旧邸宅の増改築を手掛けています。
主屋と画室は、2023年2月27日に国登録有形文化財に登録されました。

当時使用していた画材がそのままの状態で残されています。
窓からの四季折々の移り変わりを眺めながら、絵を描かれていたのでしょうか。

こちらは「桔梗の間」。当時のまま残されています。

二階からは相模湾の海が見えます。
伺った日は雲の多い晴れた日でしたが、あたたかい日差しが射し込んで清々しい気持ちになりました。

内玄関をでると別館があり、中を見学することができます。
蓬春氏を紹介する映像が視聴でき、二階の部屋の大きな窓から海が見渡せます。

四季が感じられる美しい庭園

記念館のスタッフの方にお話をうかがったところ、1月~2月頃は庭園内のさまざまな梅の木が開花するとのことです。
正門には白梅と紅梅、玄関脇には豊後梅、隣接したテラスには枝垂れ梅の大きな木があります。

画室の裏にある風情のある庭は、植物と石が織りなす色の対比が美しいです♪

庭園は約566坪あり、たくさんの植物や木が植えられていて、手入れが行き届いています。季節の移り変わりを楽しむことができます♪

千両の赤い果実の奥には蓬春氏の画室が見えます。
ゆっくりと植物を眺めながら散策ができて、とても楽しい時間でした。

山口蓬春記念館では、ポストカードや一筆箋、書籍などが販売されています。
訪問した記念に一枚いかがでしょうか?

素晴らしい作品を鑑賞するだけでなく、数寄屋造の旧邸宅や日本庭園など、記念館全体が魅力いっぱいの場所です。
帰りのバスから見えた、赤く染まる夕焼け空に富士山と江ノ島の風景が最高でした!
心穏やかにすてきな時間が過ごせる山口蓬春記念館にぜひ訪れてください。

山口蓬春記念館
住所:神奈川県三浦郡葉山町一色2320
アクセス: JR横須賀線「逗子駅」京浜急行バス3番乗場、
京浜急行逗子線「逗子・葉山駅」南口2番乗場から「海岸回り葉山行(逗12)」「海岸回り葉山福祉文化会館行(逗11)」にて約20分
「三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前」下車徒歩約2分
電話番号:046-875-6094
開館時間:9:30-16:00(入館15:30まで)
※開館時間は変更となる場合がございますので来館時にご確認ください。
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合は開館・翌日休館)
展示替え日・館内整備日・年末年始
入館料:一般600円 高校生以下無料

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。