茅ヶ崎で明治時代からの景観を味わう!高砂緑地でリフレッシュ

まだまだ自粛生活が続くこの頃。

ずっと家にこもっていると、ストレスも溜まってしまいますよね。

そんな日は、人ごみを避けて、心身のリフレッシュも兼ねて茅ヶ崎駅周辺を散歩してみることに。

すると住宅街の一角に、自然が広がる「高砂緑地」という場所を発見しました。

どんな場所なのか調べながら散歩してきたので、魅力とともにご紹介します。

たかさご?たかすな?その由来とは

JR茅ヶ崎駅より徒歩約5分。

南口から海岸方面へまっすぐ歩きます。

賑わう駅近とは一転、閑静で豊かな自然が広がる「高砂緑地」に到着しました。

高砂緑地は、「たかさご」ではなく、「たかすな」と読みます。

かつては砂山があり、「たかすな」と呼ばれていたことが由来とされ、このあたりの小字は「上高砂下」、高砂緑地に面した道路も「高砂通り」と名づけられました。

昭和59年に開園!歴史ある高砂緑地とは?

高砂緑地のあるこの場所は、明治30年代に「オッペケペー節」で一世を風靡した人気新劇俳優 川上音二郎・貞奴夫妻の別荘がありました。

大正時代になると、元日本火薬株式会社の会長であり、財界で活躍した原安三郎の別荘となりました。

別荘は、「松籟荘(しょうらいそう)」と名付けられ、南欧風の洋館を建て、廻遊式の日本庭園を造り、茅ヶ崎でも有数の別荘地として知られるようなったそうです。

昭和59年に、茅ヶ崎市が敷地を購入し、現在の高砂緑地となっています。

別荘地の景観を残し、市民に伝えるべく、緑地公園として公開されるようになりました。

また、敷地内には、八木重吉さんの詩碑がありました。

八木さんは、1927年にこの茅ヶ崎で亡くなられた詩人です。

石には、蟲という題の詩が刻まれています。

「蟲 いま、ないておかなければ もう駄目だというふうに鳴いている」とあり、29歳にして生涯を終えた彼の心情を表しているとも言われています。

茅ヶ崎市が、故人を大切に思い、歴史や文化を守ろうとしている気持ちが伝わりますね。

まるでタイムスリップしたかのよう!古き良き和の雰囲気

高砂緑地を歩いてみると、日々の喧騒を忘れさせてくれるかのような穏やかな空気が流れます。

澄んだ空気と、辺り一面に自然が広がり、思わず深呼吸。

高くそびえたつ松の木からは、力強さを感じます。

数十年もこの辺りで生活していながらも、意外と間近で見ることのない松の木。

まるで、過去にタイムスリップしたかのような、不思議な気持ちになりました。

訪れた日が天気が良かったということもあり、私の他にも散歩をする人を何人か見かけました。

歩き疲れたら、少し休めるようなベンチもちらほら。

12月であったこの日は、紅葉の跡を思わせるような光景でした。

あと一歩早い時期であれば、松の木の緑と、紅葉のオレンジ色のコントラストが楽しめたかもしれません…。

素敵な光景は、来年の楽しみにとっておくことにします。

どなたでも入れる空間で、自然をいっぱい感じられる高砂緑地。

気分転換や、新鮮な空気をたくさん吸いたいときに、ぜひ足を運んでみてください。

高砂緑地
住所:神奈川県茅ヶ崎市東海岸北1-4-50
アクセス:JR茅ヶ崎駅より徒歩約5分
電話番号:0467-87-5258
営業時間:9:00~17:00
定休日:月曜日(月曜が祝日の場合、次の平日が休園)、12月29日から1月3日

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。